「成城 学びの森」コミュニティー・カレッジ
講義内容
20世紀初頭、世界各地でさまざまな立場の人びとから進歩の思想として受けとめられた優生学は、ナチ時代には強制断種政策とつながり多くの犠牲者をだした。さらに「障害者」とされた人びとの殺害(「安楽死」)も行われた。両者は医学の犯罪ともいえるが、なぜこのようなことがおこったか、歴史的文脈にたちかえって検討したい。
各回テーマ
(1) ナチズムとは。優生学とは。
(2) 優生学とナチ時代の断種手術
(3) 「障害者」と「安楽死」
(4) 「安楽死」とホロコースト
(5) 医師と犠牲者たちの戦後
講師紹介
専攻:ドイツ現代史(ナチ時代のユダヤ人亡命問題。医学の犯罪)
成城大学名誉教授。東京女子大卒。東京大学大学院博士課程単位取得満期退学。『キンダートランスポート』。『ユダヤ人児童の亡命と東ドイツへの帰還』。『医学と戦争』(共著)。W・ラカー編『ホロコースト大事典』(共訳書)。V・ギッシング『キンダートランスポートの少女』(訳書)ほか。