「成城 学びの森」コミュニティー・カレッジ
講義内容
ハプスブルク家の人たちの永眠の場所というと、ウィーン中心部にあるカプチン派教会の皇帝廟がすぐに思い当たる。しかしこれは、ハプスブルク家の長い歴史からすると比較的新しいものと言える。ハプスブルク家の人たちは、ウィーン以外のあちこちにその足跡を残している。この講座では、ハプスブルク家から6名を選び、彼らといっしょに時空を越えた旅をしてみたい。
各回テーマ
(1) ローマ=ドイツ王ルドルフ一世とシュパイヤーの大聖堂
(2) オーストリア公ルドルフ四世とウィーンの聖シュテファン大聖堂
(3) 皇帝マクシミリアン一世とインスブルックの宮廷教会
(4) フィリップ美公・カスティリア女王フアナとグラナダの礼拝堂
(5) 皇帝ルドルフ二世とプラハの聖ヴィート大聖堂
(6) 皇帝フェルデイナント二世とグラーツの霊廟
講師紹介
専攻:両大戦間時代のオーストリア文学
オーストリアの作家ヨーゼフ・ロートは、その長編小説『ラデツキー行進曲』と『カプチン派の霊廟』によって、これらの作品が書かれたときにはすでに消滅していたハプスブルク帝国を永遠化しました。ロート研究を通じてこの失われたハプスブルク帝国を手探りしています。