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  • 2026.07.29

    2026年度Seijo Career Program(SCP)レポート: 晴れの日と日常のホスピタリティを体得し実践する

 「キャリア・プラクティスⅠ〈ホスピタリティ〉」1)は、学生が課外活動を通して社会と仕事を知ること、ホスピタリティについて学び実践すること、チームで意見を出しあいながら活動すること、大勢の前で発表すること、そして、社会で活躍される方々に出逢い関わりながら人生観・職業観を醸成することを目的としています。科目名にある「ホスピタリティ」は、職業人・世界市民としてのおもてなし・思いやりと広義に捉え、他者とともによく生きていくための在りようを、知識と実践を通して追究していきます。
 授業15回の前半にはゲストスピーカー3名よりホスピタリティの実践について学び、加えて羽田空港2)と帝国ホテル東京3)へ全員でフィールドワークに出向きました。また、授業後半は学生たちがチームを編成し、ホスピタリティの現場を自ら選定しアポイントをとり、各分野のスペシャリストにインタビューに参りました。終盤には、ゲストスピーカーを招聘し、屋台村形式4)で活動成果を発表しあい、授業最終回には『わたしにとってのホスピタリティ』をテーマに持論を語りあいました。

インタビューのテーマ
『ホスピタリティを仕事にしている人たちは何をモットー*にキャリアを築いているだろうか』であり、学生たちが関心ある業種・職種を選定し、学生自らアポイントを直接とり、訪問しました。
*モットー:何を大事に、どんな働くスタンスのもと、どんな働きがいを感じているか、実例のエピソードをもとに

学生のインタビュー先(7チーム×5~6名、順不同、複数箇所訪問のチームあり):
香港航空、シンガポール航空、日本航空、ザ・プリンス パークタワー東京、コンラッド東京、東京ディズニーリゾート、東武百貨店お得意様外商部、着物レンタルMAIM、他

活動成果発表会もホスピタリティ発揮の場

 活動成果発表会は2026年7月10日(金)に学内Lounge#85)にて開催しました。このプレゼンテーションは全員がホスピタリティを発揮する場でもあり、”場を豊か”にすることが真の対話につながりました。発表の後は感想をわかちあい、一連の活動を意味づける機会となりました。

各チームがゲストスピーカーに活動成果を発表

発表会の終了後にゲストとともに学びをわかちあいました

授業すべての回を通して:学生のコメント(一部改編)

 きょうはついにプレゼンテーションをしました。自分たちが頑張って準備したものを見てもらえたのも嬉しく思いましたが、何よりクラスメイトの多種多様な発表を見られたのが楽しかったです。それぞれの班の発表を聞いて、みんな実際に足を運んで自分たちでインタビューしたからこその、オリジナリティの溢れたリアルなエピソードを聴くことができました。自分が発表するときには緊張しましたが、みんな頷きながら聴いてくれて安心感がありましたし、ちゃんと聴いてくれていることが伝わりました。ゲストの奥村さんが私たち学生の発表を聞いてエネルギーをもらったとおっしゃっていたことが心に残っています。このようなコメントをいただくことをまったく予想していませんでしたが、私たちの半年の頑張りの成果の現れだと思いました。

 他のグループの発表を聴く中でホスピタリティについて新たな学びを得ました。まずは、目の前の一人に真摯に向き合い、その一瞬の接点に命を懸けるという姿勢です。相手を最大限に尊重し、人生のほんの一瞬の出会いであっても、それが顧客の人生の大切な記憶になるのだという強い責任感を持って臨むスタンスの重要性を学びました。これは顧客のみならず、日常生活で困っている人がいたときも同じです。一生に一度かもしれない状況で、たとえもう会うことのない人であっても、自分を大切にすることを大前提としながら、相手の都合を尊重する姿勢を大切にしたいと感じました。次に、言葉にされていない顧客の潜在的な願いを察知する力です。私たちはエスパーではないため、人のことを100%理解することは不可能です。だからこそ、人に興味を持ち、空気感を汲み取り、声のトーンや表情、仕草から相手の状況や心理を理解しようとする姿勢が不可欠なのだと改めて気づかされました。さらに、素晴らしいホスピタリティは、働くスタッフ自身の幸福感やモチベーションから生まれるという点です。感謝を可視化し、共に働く仲間同士でもホスピタリティを発揮し合うことで生まれる好循環や、働いているときは「役者」としてプロフェッショナルに徹するという考え方も、非常に深い学びとなりました。今回の学びを今後の糧とし、まずはこれから始まるホテルのフロントでのアルバイトを通じて、社会人の一歩を踏み出し、経験を積み重ねていく所存です。

2026年度ゲスト講師 奥村裕之 様(DELTA航空 本学卒業生) 

 開放感に満ちた「Lounge #8」の入り口では、学生みなさんによるオリジナリティあふれるウェルカムボードとインビテーションカードで迎えていただき、会場に入った瞬間から温かなホスピタリティを感じました。プレゼンテーションでは、緊張した面持ちの中にも、「自分たちの研究を理解してほしい」という真摯な思いと熱意が感じられ、大変心を打たれました。限られた時間で自らの考えや研究成果を人に伝えることは決して容易ではありません。しかし、それぞれの発表からは、この日に向けて積み重ねてきた努力や入念な準備が感じられました。私自身も、多くの学びや気づきを得ることができ、今後の業務にも生かしていきたいと思います。個性豊かで魅力あふれる学生みなさんから、私は毎年たくさんの元気と刺激をいただいています。来年度もお伺いできることを、今から楽しみにしています。

キャリア・プラクティスⅠ〈ホスピタリティ〉:シラバスより抜粋・一部改編

 本科目の目的は,学生が,キャリア形成における「無形の資産」の価値(身体的文化資本)をホスピタリティとサービスの視点から探り,自ら発揮することである。成城学園では建学の精神(育む人間像)として、次のように述べている6)

創立者、澤柳政太郎は、正直、真面目という道徳を身につけ、個人の「天分」を熱心かつ旺盛に伸ばした結果、知性・心情ゆたかで意志強固な「独立独行」の社会人になることを願いました。フェイアプレイの精神を持ち、美的生活を心がける「教養ある紳士淑女」になることと同時に、変わりゆく世界の中で「独創力」を持った奮起する人間となることをさらに期待しました。

 本科目では、ライフ・キャリア教育の中の、特に人格教育として、「ホスピタリティ」(おもてなし、思いやり、優しさ、歓待といった意味合い)について専門家・実践家より学び、自らも体現しながら、人としての在りようを追究していく。このようなホスピタリティ教育は、教育理念を継承していくキャリア教育の一つと位置付け、2017年度よりキャリア教育に実装している。

注)
1)成城大学のキャリア教育 Seijo Career Program(SCP)
https://www.seijo.ac.jp/career/news/cvt4qu000000h94b.html
2026年度「キャリア・プラクティスⅠ〈ホスピタリティ〉」シラバス
https://lc.seijo.ac.jp/lcu-web/SC_06001B00_22/referenceDirect?subjectID=202900705711&formatCD=1
 
2)羽田空港でのフィールドスタディの様子
https://www.seijo.ac.jp/career/news/cvt4qu0000019bx3.html

3)帝国ホテル東京でのフィールドスタディの様子
https://www.seijo.ac.jp/career/news/cvt4qu000001aeit.html

4) 屋台村形式
学生は交代で自らチームの代表としてブースを任され、全チームが同時に計7ラウンドのプレゼンテーションを行った。ゲストとプレゼンター以外の学生はブースを巡回し、ブースに集まった全員が対話をしながらアイデアを発展させていく。

5) 成城大学 Lounge#8(8号館1階 メディアネットワークセンター)
https://www.seijo.ac.jp/news/jtmo42000000f0me.html

6) 成城学園 建学の精神
https://www.seijogakuen.ed.jp/thought/founders-vision/

文責・撮影・科目担当者 勝又あずさ(成城大学 キャリアセンター)