「成城 学びの森」コミュニティー・カレッジ
講義内容
ポーランドにとって最も苦難の多かった時代の歴史と文化を考察する。政治的な外国支配を、言語と文化の保存によって跳ね返そうとした時代であり、逆説的ではあるが、最も「ポーランド性」が涵養保持された時代であったかも知れない。
文学、美術、映像表現を多々利用し、キュリー夫人やシェンキェーヴィッチの活躍したこの時代の社会相を具体的に窺ってみよう。
各回テーマ
(1) 19世紀後半の時代概観 ポーランドロマン主義の残映
(2) 実証主義の時代 リアリズムの時代 富国強兵を目指す時代
(3) シェンキェーヴィッチ 『クウォ・ヴァディス』 プルース
(4) マリー・キュリー夫人、オジェシコーヴァ、コノプニツカ
(5) 世紀末時代の文化 ポーランド美術 フェリックス・ヤシェンスキ
(6) ヘウモンスキ ヴィスピャインスキ ヴィトカーツィ
講師紹介
専攻 : 比較文化論・スラヴ文化史・日露関係論長野市生まれ。ワルシャワ大学、モスクワ大学、オデッサ大学、ソフィア大学等に通算4年以上留学。ポーランド・ロシア文学を中心としつつ、外国人の日本体験と日本観、日本人の外国体験と外国観、異文化体験と交流にも興味と関心を抱く。