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2019.12.03
11月30日(土)、大学院経済学研究科主催による講演会およびシンポジウム「老舗企業のイノベーター —事業承継と事業革新—」を開催しました。このイベントは地域の方を中心とした一般の方に、経済学研究科の研究内容の一端を講演会・シンポジウムという形で発信し認知していただくことで地域貢献を図るとともに、経済学研究科での学びと経済学研究科が取り組む人材育成プログラムを周知することで、進学に少しでも興味関心を抱いていただくことを企図して企画されました。
講演会は、明治学院大学大学院 神田 良 教授を講師にお招きし、「老舗企業の盛衰」についてご講演いただきました。「老舗」というと創業から続く伝統を守り続けている、という保守的なイメージを抱きがちですが、実は時代とともに変化する市場や顧客のニーズをとらえ、絶え間なく革新を続けている企業であることが多くの老舗企業の調査により明らかにされています。企業を長く存続させるための知恵を、老舗企業の経営マネジメントの分析を元に、「志」「強みづくり」「関わり」「人づくり」「活縁」の要素からお話しいただきました。
シンポジウムは黒川 光博 氏(株式会社虎屋代表取締役社長)、木原 康博 氏(株式会社木原製作所代表取締役社長)、有巣 弘城 氏(有限会社舩坂酒造店代表取締役社長)の3名と本学経済学研究科長の岩﨑 尚人 教授に登壇いただきました。創業480年、120年、320年といずれも老舗企業を引き継がれ、事業承継経営のトップとして各企業をリードする3名の方に、各企業の事業展開の現状と今日に至る歴史、事業承継の理由などをお聞きした後、「当代による経営革新」「事業承継経営トップとして自らに課している信念」「今後事業承継者となる人材に求められる能力」などをテーマにお話しいただきました。
成城大学大学院経済学研究科では、学生のキャリア形成の目的に合わせて専攻ごとに「研究コース」と「専修コース」を設けており、専修コースでは「起業家・経営者人材」「グローバル人材」「プロフェッショナル人材」など目指す進路に合わせた人材育成プログラムを展開しています。当日は、多くの大学生を含む約200名の方にご参加いただき盛会となりました。参加された方から、「講演の内容が充実していた」、「経営トップの生のお話を聞けて良かった」などのご感想を寄せていただきました。ご来場いただいた皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます。
成城大学大学院経済学研究科 講演会およびシンポジウム「老舗企業のイノベーター — 事業承継と事業革新 —」
講演「老舗企業の盛衰」
神田 良 氏(明治学院大学大学院教授、法と経営学研究科委員長)
シンポジウム「老舗によるビジネスモデルの革新」
黒川 光博 氏(株式会社 虎屋 代表取締役社長)
木原 康博 氏(株式会社 木原製作所 代表取締役社長)
有巣 弘城 氏(有限会社 舩坂酒造店 代表取締役社長)
岩﨑 尚人 氏(成城大学大学院教授 経済学研究科長)
司会:山岡 かずみ 氏(元ニッポン放送アナウンサー)