成城大学

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  • 2022.06.20

    【開催報告】世田谷プラットフォーム事業 Global Matters講演会「富士山から日本を変える~山から学んだ環境問題~」開催(2022年6月18日)


 SDGs(持続可能な開発目標)と、その主体的な取り組みについての理解を地域住民の方に深めていただくため、世田谷プラットフォームが取り組む事業「Global Matters講演会」の本年度第一回「富士山から日本を変える~山から学んだ環境問題~」を開催しました。
 本講演会では、著名な登山家で環境活動家でもある野口健さんをお迎えして、ご自身の体験に基づいた環境保護活動についてお話を伺いました。

 成城大学を会場としたハイフレックス形式で、世田谷区の学生や教職員、地域住民や本学と学術交流協定を結ぶ公立はこだて未来大学の学生など、約90名が本講演会に参加しました。
 野口さんは、学生時代に落ちこぼれて、停学になった時に読んだ植村直己さんの著書がきっかけとなり、登山に挑戦するようになりました。登山に挑戦する中で、エベレストがゴミで汚されている、それも日本人のゴミが大量にあったことを知ったそうです。
 現代はネットで情報はいくらでも入るが、被災地や環境破壊の進んでいる現場に行くと、データだけでは分からない現場の生々しさから初めて本当のことを知る、気づくことが多い。現場に行って、見て、知って、気持ちの中で現実を背負って、気づいたら「エベレストや富士山でゴミ拾い」という行動をとっていた。今はSDGsが叫ばれているが、ご自身は意識せずにコツコツと目の前の問題に取り組んできたところ、SDGsの17のアジェンダのうち16項目に関連していたそうです。
 最後に環境の「環」=輪・和というイメージについて触れ、環境問題は、官公庁・行政だけが取り組むことではなく、現場に行って行動し、人と人とのつながりで解決することが大事だと話されました。取り組みは非常に難しく5歩進んで4歩後退する。しかし、1歩ずつでも進むことができる。富士山のゴミ拾いも22年続けたので、5合目から山頂まではほとんどゴミがなくなり、青木ヶ原樹海もあと5年ほどでゴミ撤去が完了する。環境問題は焦らず取り組むことが大切と結ばれました。

参加者からは多くの感想が寄せられました。野口健さんにフィードバックをお送りするとともに一部を紹介させていただきます。

  • 停学時のお父様の声がけがきっかけでアルピニストになられた話が大変印象的でした。また、山に日本人が放置したゴミを外国人から指摘されたこと、何十年も前の遺体がそのまま残されていること、ゴミを処分する際の県の対応も印象的でした。自分自身に何ができるか考えて実行に移したいと思います。(会社員)
  • 大学在学中に休学してボランティア活動をする意味、一見回り道のように見えることが後の人生に生かされるというお話しを大変興味深く聞かせていただきました。教員として学生を見ていると、Z世代と言われる現在の大学生は、目標への最短距離と安全なことしか求めない傾向があるようです。野口さんのお話をうかがって、欧米の大学で一般的なギャップイヤーの大切さが日本の企業、大学、学生にもっと認知されることが大事だと思いました。(教員)
  • 大学で勉強している中で、どうしても知識を頭に入れることにフォーカスしがちな部分がありますが、今日の野口さんのお話で「現場に行って見て、知って背負う」という考え方を聞いて、「机状での勉強」が全てじゃないと、考えを改めさせられました。
    野口さんのように色んな世界を見て、知っている方はすごく自身が持ってらっしゃる世界も広がりがあって豊かな印象を持ちました。
    学生の頃に7大陸を達成したという野口さんの経験を基に、時間の使い方によって全然経験の濃度が変わるということが分かったので、自分も時間を大切に、焦らず着実に頑張っていきたいと思いました。貴重なお話を、ありがとうございました!(学生)
  • 質疑応答でコミュニケーションについてご回答いただきありがとうございました。「コミュニケーションの時に意識していることは何か」という質問は、私自身がクラーク記念国際高校のインターナショナルコースに所属していた時に、他大学のプログラム選考の面接の時に聞かれた質問でした。海外で様々な活動をされ、広い視野と経験がある野口さん自身から、「伝える=伝わる」ではないという言葉を聞き、これこそネットで知ることのできないリアルな経験から出るお言葉だなと感心致しました。この講演会自体もリアルで示唆に富んでいて参加してよかったなと思っています。(学生)