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  • 2018.10.02

    共通教育研究センターがシンポジウム開催-初年次教育における論文の書き方指導を考える

成城大学共通教育研究センターは開設10周年を記念して、昨年度「いま、教養教育を問う」と題した全5回の連続講演会を開催。今年度は初年次教育・基礎教育に関わるテーマで春期と秋期、計2回の公開シンポジウムを企画し、このたび秋期のシンポジウムを開催しました。
9月29日(土)、「初年次教育における論文の書き方指導を考える-日本語学の有効活用は可能か-」と題して公開シンポジウムを開催しました。あいにくの天候にもかかわらず、多くの方にご参集いただきました。

「初年次教育における論文指導」について、どのように指導していくのが効果的かというコーディネーターの問題提起に対し、日本語学を専門とし、実際に教育現場で論文指導に携わる3名の研究者に登壇していただき、講演と議論を行いました。


  • コーディネーターの東谷 護 氏


  • 石黒 圭 氏


  • 飯間浩明 氏


  • 安部達雄 氏 

石黒氏は、専門の初年次教育では専門教育担当者が日本語表現の指導者と連携しながら進めるのが理想ではないか?という立場から、その形態を実践するゼミを例に挙げ、論文執筆に必要なスキルを、段階を追って身につける過程を紹介。ピア(仲間)と学ぶメリットにも触れながら一連の授業内容をご紹介いただきました。飯間氏は、「論文・レポートはクイズ文で書く」と題して、論文に馴染みのない学生も、「問題」「結論」「理由」から成る「クイズ文」形式の論理展開に慣れることで、筋道を立てて論じる習慣をつけることが重要と説明。そこからスタートして論文とは、論理的な文章とは、を教える指導法を教授していただきました。安部氏は、「論文」の硬さを和らげるために、身近なものからアプローチする方法編、論文を書く技術を細かいタスクに分けて一つひとつクリアすることで論文執筆に至る力を身につける段階編などをユニークな例を挙げてご紹介くださいました。
登壇者全員でのディスカッションのあと質疑応答が行われ、盛会のうちに終了することができました。ご来場いただい皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます。

初年次教育における論文の書き方指導を考える -日本語学の有効活用は可能か-

[講師]
 石黒 圭氏(国立国語研究所教授、一橋大学大学院連携教授)
 飯間浩明氏(『三省堂国語辞典』編集委員、早稲田大学講師)
 安部達雄氏(一橋大学・早稲田大学講師)
[討論者・司会・シリーズコーディネーター]
 東谷 護(愛知県立芸術大学大学院教授、東京大学講師)