共通教育研究センター開設10周年記念事業
身体と教養
—身体と向き合うアクティブ・ラーニングの探求—
共通教育研究センター開設10周年の企画として、本センター関係の教員が中心となって執筆した書籍をナカニシヤ出版から刊行いたしました。
本書は、「身体」をキーワードに、高等教育における身体にまつわる教育に関する論考のみならず、身体にまつわる教育をアクティブ・ラーニングとして捉え、大学教育や教養教育のあり方に関する論考も含めた、多彩な論考を集成したものです。大学教育におけるアクティブ・ラーニングとしての身体、スポーツ・ウェルネス教育はもちろん、アクティブ・ラーニング実践の中から、コミュニケーション能力のあり方と教育に関する論考など、「身体」にまつわる教育をめぐって多岐にわたって論じられた、一般的な教養教育に関する論考とは一線を画した内容となっています。
(以下、「序論」より)
本書は,アクティブ・ラーニングやコミュニケーション能力を直接的に論じることを狙いとはしていない。むしろ,そうとはいわずに展開されている多様な「学習」のあり方のなかにすでにアクティブ・ラーニング的な要素が散りばめられているということを本書から読み取ることができるだろう。とくに本書の特色となっているのは「身体」への視座である。「アクティブ」な学習形態において,身体はかつてないほどに重要な場所に置かれている。知の伝達や共有,産出にとって,身体を媒介とした学習は様々な領域で注目され,多様に展開されている。
目次
序論(山本 敦久)
第1部 現代社会における身体と教養