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2025.07.22
5月15日に山重ゼミ(3年・4年生)ではゼミ卒業生の田谷昂大さん(2016年卒業)を囲んで「続・輪島塗でツナグ能登半島の未来」と題して対話型ワークショップ形式の授業を実施しました。
田谷さんは、令和6年の能登半島地震で大きな被害を受けた地域の復興に向けて、株式会社TAYA-SHIKKITENおよび株式会社The Three Arrowsの代表取締役として、輪島塗を通じた地域復興に精力的に地域再生に尽力されています。
ワークショップ当日は、世田谷eカレッジで公開中の田谷さんの講義動画を事前に視聴したゼミ生たちが、内容を踏まえて田谷さんに質問を投げかけ、それに対して田谷さんが答える形で、活発な対話が繰り広げられました。
岸田前首相が訪米した際のバイデン前大統領への贈答品として選ばれた輪島塗コーヒーカップとボールペンを製作したことでも知られる田谷漆器店ですが、今回のワークショップでは、田谷さんの「奇をてらわずに、使い手にとってメリットがあるかどうかを重視している」という姿勢や、「輪島塗という伝統工芸と新しいビジネスを掛け合わせるという、前例のないものを生み出す難しさとそこにある無限の可能性」といった話にゼミ生たちは強く心を動かされていました。
輪島塗や事業経営の話題にとどまらず、キャリアについての質問も多く寄せられました。「輪島塗を知ってもらおうとする熱意や行動力があるからこそ、今でも輪島塗が受け継がれているのだと感じた。」「会社のトップに立つ人は大きな責任を担いつつも楽しみながら仕事をしていると分かった。」ことが、ゼミ生たちの大きな収穫だったようです。
成城大学経済学部のカリキュラムの中核に据えられている、2年次(基礎ゼミ)、3・4年次ゼミ(専門ゼミ)は、卒業生だけでなく学内外の様々な人とのつながりを通して、自己変容・自己発見して成長していく学びのコミュニティとなっています。そして、この学びのコミュニティの中心にいるのが学生。他にも、摸擬国連にならった模擬TPP(包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定: CPTPP )会議や外に開かれた場での発表経験を重ね、多様な視点と考え抜く力を育んでいます。
*リクルートワークス研究所報告書(2025年03月28日)「ひとが生き生きと学ぶ場をどう創るか? —ゼミナール研究から生まれた学びコミュニティ『5つの問い』—」https://www.works-i.com/research/report/place2025.htmlにこのゼミの事例が取り上げられています。