渡邊　隼史准教授

わたなべ　はやふみHayafumi Watanabe

経済学部 / 経営学科

最近の研究テーマ：: (1) 新聞・ブログなどの１０年から百年の時間付きのテキストデータから人々の関心・行動・価値・文化・記憶の計量法や数理的な構造の研究（数理解析，新聞画像解析）
(2)ブログ等の一国規模のＳＮＳデータのマーケティングや調査科学・社会科学への応用（食の流行予兆発見，性的役割分担，社会的な記憶と記憶）
(3)大規模賃貸不動産データベースを用いた賃貸物件の収益評価の研究

研究内容：: 大規模社会データの解析と応用の研究を行っています。より，具体的には，ブログやtwitterや新聞など日付のついた10年から100年程度のテキストデータを用いて，人の行動や関心の長期的変化を数量的に計量する方法を主に研究しています。加えて，歴史・文化・価値・感情などの時間的な変化の背後にある数学的な法則を発見することにも興味を持っています。さらに，そのマーケティングや社会調査への応用研究も行います（食の流行の予兆の発見と現状把握法，性的役割分業などの徐々に変化する価値変化，災害・戦争・事件と記憶と記録など）。主な研究手段はデータ解析や物理，数学，情報技術の応用です。

略歴：: 2013年東京工業大学総合理工学研究科知能システム科学専攻博士後期課程修了。博士（理学）
2012年株式会社ホットリンク、2016年統計数理研究所
2019年金沢大学を経て，
2021年より成城大学。

主要業績：: ・「大規模日付つき言語データに観測される対数拡散と分数階微積分—十分定着した単語の使用はどのように安定しているか？—」，単著，日本応用数理学会学会誌『応用数理』，vol30 No.2(2020)
・「大規模ブログデータベースを用いた食の流行の現状把握システムの開発」，共著，日本マーケティング学会カンファレンス・プロシーディングスvol.5，pp.162-174(2016)
・“Empirical observations of ultraslow diffusion driven by the fractional dynamics in languages，単著，Physical Review，E vol.98，012308，(2018)
・“Statistical properties of fluctuations of time series representing the appearances of words in nationwide blog data and their applications: An example of observations and the modelling fluctuation scalings of nonstationary time series”,共著, Physical Review E, vol94, 052317, (2016)
・“Mean field approximation for biased diffusion on Japanese inter-firm trading network”, 単著,PLoS ONE, vol9(3),e91704,2014
・“Relations between allometric scalings and fluctuations in complex systems: The case of Japanese firms”, 共著, Physica A, Vol.392, p.741-756, (2012)
・“Biased diffusion on the Japanese inter-firm trading network:estimation of sales from the network structure”, 共著, New Journal of Physics, vol.14,043034,(2012)