グローカル研究センター

センター長挨拶

21世紀に入ってはや10年余、今、政治や経済、社会、文化「風景」が世界的規模で全面的に変化しつつあります。複数性社会の構築を標榜する私たちは、こうした変化の根底にある諸課題を的確に対象化し(問題を設定し)、それら諸課題を克服する(問題を解決する)道を示して「未来社会に貢献する」(成城大学の教育理念)ことが求められてます。


グローカル研究センター⾧ 上杉富之

現代社会を特徴づけるキーワードの一つが、人、モノ、情報や金融が地球規模で大規模かつ瞬時に移動するグローバリゼーション(グローバル化)であることは間違いありません。それゆえ、グローバリゼーションの潮流が明確となった1990年代以降、日本を はじめとする世界各国でグローバリゼーション研究(あるいはグローバル研究)を標榜する大学学部・⼤大学院研究科や研究所、研究センターが数多く設立されました。とは言え、そこで行われるグローバリゼーション研究(グローバル研究)は往々にして、グローバリゼーションの「起点」としての欧米社会を中心とする観点に立っています。

多様性の中で の共存を目指す私たちには、グローバリゼーションの「到達点」としての非欧米社会(周縁社会、ローカル社会)をも見据えた観点が必要です。そうした見方の一つとして、グローバリゼーション(globalization)とローカリゼーション(localization)が同時に、しかも相互に影響を及ぼしながら進行するという点を強調した見方、すなわち、両者を合成して創られたグローカリゼーション(glocalization:グローカル化)という言葉(概念)に注目が集まっています。

私ども成城大学グローカル研究センターでは、グローカリゼーションという言葉(概念)をキーワードに、グローバルとローカルな要素が接触するローカルな場における諸問題を明確に対象化する(objectify)とともに、そうした場で自明視されている「力」の不均衡を対称化する(symmetrize)ことを目的とする「グローカル研究」(glocalstudies)を構想しました。そして、グローカル研究を理論的かつ実証的に推進するセンターとして、2008年10月、民俗学研究所の下に「グローカル研究センター」(CGS:Center for Glocal Studies)を設立しました。その後、グローカル研究センターは2011年4月に民俗学研究所から分離・独立し、現在に至っています。

成城大学グローカル研究センターでは、日本のみならず世界的に見てもきわめてユニークなグローカル研究を、将来に向け、さらに学際的かつ国際的に展開する所存です。皆さまには、今後とも、ご指導・ご鞭撻ならびにご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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