「成城 学びの森」コミュニティー・カレッジ
講義内容
ダン・ブラウンによる「ラングドン・シリーズ」に登場する歴史上重要な数学者・科学者の中には、非科学的な着想がしばしば見られます。今回は、地動説の形成を題材にして、数学には神秘性と科学的な着想が混在していることを紹介し、ブラウンの作品への一つのアプローチを提案します。
<参考書>
ダン・ブラウン著、越前敏弥訳『ダ・ヴィンチ・コード(上)』『ダ・ヴィンチ・コード(中)』『ダ・ヴィンチ・コード(下)』角川文庫 各本体600円+税
各回テーマ
(1) 古代の宇宙論:1000年続いた天動説
(2)「コペルニクス的転回」の実像
(3)『ダ・ヴィンチ・コード』の影の立役者ケプラーとその宇宙像
(4) ガリレオの見た宇宙・ガリレオの運動法則
(5) ニュートン:ケプラーとガリレオ、レンやハリーの肩に乗って
(6)「ローズライン」(子午線)への挑戦
講師紹介
専攻:科学史・数学史
数学およびそれを積極的に使う自然科学の歴史が研究課題です。これらの学問は、当時の社会・経済から制約を受けて発達し、一方で人間の考え方に大きな影響を与えてきました。研究を通じて知りえた、数学・自然科学の多彩な側面を幅広い世代の方々に伝えています。