成城大学

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  • 2020.09.21

    在学生の皆さんへ — 後期開講を迎えて

 9月21日の後期開講を迎えた今、皆さんに一言、ご挨拶をと思い、このようなメッセージを送らせていただいております。見えないだけに厄介なウイルスとの戦いは、既に8か月に及んでいます。この間、皆さんの健康を守ること及び感染拡大を防止するために、構内への立ち入りを原則、禁止とさせていただきました。結果、前期の授業はすべて遠隔方式で行うことになり、皆さんには多大なご不便をおかけしましたこと、大変すまなく思っております。   
 前期末に実施いたしました遠隔授業に関するアンケートの回答からは、教室という空間に仲間と集えず、PCの画面を見ながら、ひとりきりでの学習を強いられる、孤独と苦痛の声が聞こえてきました。ただ、ネット上のこととはいえ、受講生同士の、あるいは教員との人的交流が微かであれ形成されたとの声も聞けました。必ず訪れる成城のキャンパス生活では、ネット上のつながりをよすがとして、真の交流を深められたらと願っております。
 アンケートの結果からは、肯定的な評価が聞かれる一方で、私どもが検討すべき問題点の指摘もあり、これらを真摯に受け止め、今後の遠隔授業の改善に活かしていきます。経験のなさに起因する様々な困難に直面しなければならなかった前期でしたが、皆さんの勉学に対する情熱がそれらの困難を打破する力となり、何とか大学の学びを続けられましたことは、私にとっての大きな喜びであり、あらためて皆さんに感謝申し上げる次第です。
 さて、いよいよ後期が始まりました。皆さんの生活にも若干の変化が予想されますので、それをまとめてお知らせいたします。
 後期の授業方式につきましては、すでにお伝えしてありますように、遠隔方式と対面方式(面接方式)の併用ということにいたしました。コロナ禍の収束にはいま少し時間がかかるでしょうし、現在も感染拡大に歯止めがかかったとは言い難い状況にあります。しかし、この8か月のウイルスとの戦いを通じて、いわゆる「3密」状態を回避することが感染防止に有効であることが確認され、成城大学といたしましては、構内施設の清掃・消毒に万全を期することを、またキャンパス内に「3密」状態が発生することを極力回避する手立てを講じることを条件に、後期開講授業の一部を対面方式で実施することと決定いたしました。全面的に対面方式を実施した場合には、どうしても「3密」状態発生の可能性が高く、在学生の皆さんはもとより、ご家族の健康を考えたときに、その実施を一部の授業科目に限定せざるを得ませんでしたこと、何卒、ご理解を賜りたく存じます。
 対面授業の再開の他に、後期からは「3密」状態の回避を大前提として、図書館やトレーニングセンターなどの学内施設の利用が一層緩和されます。また、一定の条件の下に課外活動も再開されることになっています。これらの入構に関する情報はCampus Square for WEBから入手できますから、そちらをご覧になり、入構上の条件や手続きをよく理解していただきたいと思います。
 後期開講とともに、成城大学のキャンパスに若者が戻ってきます。Before Coronaの活気あふれた風景は見られないかもしれませんが、その風景を最終目標地とする道を私たちは歩み始めることになります。道中の危険を避けながら、無事にゴールに辿り着くための歩み方は一つ。仲間を思いやる気持ちを忘れずに、ご自身の健康状態に常に気を配りながら歩むことです。互助の精神を発揮するのは今を措いてありません。
 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症の流行は現在も続いており、この流行が再び拡大することもあり得ましょう。しかし、いかなる状況になっても、皆さんの学びが中断することがないように、学長として最大限の努力を果たす所存でありますゆえ、そのことを皆さんにお約束し、私の挨拶とさせていただきます。

令和2(2020)年9月21日
成城大学学長 戸部 順一