メッセージ

卒業生からのメッセージ

国文学専攻

齋藤 真麻理(国文学研究資料館 研究部 准教授)

もっと深く国文学を学んでみたい。できれば将来、国文学に縁ある職業に就きたい-そんな漠然とした希望を抱き、大学院に進学しました。
上代、中古、中世、近世、近代文学、そして国語学と漢文学。国文学を学ぶ上で必須の諸分野について、成城の大学院にはそれぞれ専門の先生がおられます。各分野の第一線で活躍されているだけではなく、独自の視点から文学を語れる素晴らしい先生方ばかり、これこそ最高の学問的環境だと言えるでしょう。先生方は院生一人ひとりの個性を見極めながら、厳しく温かく指導して下さいました。また、ゼミの垣根が低く、専門の異なる友人たちにも恵まれました。先生方が集れば早速始まる学問談義は、まさに耳学問を修める絶好の機会でもありました。大学院時代は、学問の厳しさ、楽しさを知り、先学への敬意の念を胸に刻んだ五年間でした。
現在、国文学研究資料館という専門機関で、中世文学の研究と大学院教育に携わっていますが、成城で学んだすべて、大切に育てて頂いたという思いが常に私の 支えになっています。懐かしい先生方とは、今も研究会をはじめ、親しくご指導を賜っています。この大学院なら、国文学の広さと深さを学ぶことができると確信します。

英文学専攻

仲川 裕介(成城学園高等学校 教諭)

成城大学大学院では、大学院で自分が取り組みたい分野に関して、様々な先生方からのアドバイスを頂きながら自分のやりたいことの可能性を最大限に伸ばしてくれる。そんな印象があります。私は教員志望で本大学院英文学専攻に入学しましたが、先生方のご鞭撻のお陰もあって、晴れて今年度から夢であった教員としての第一歩を歩ませてくれました。また、自分が卒業後の進路で悩んでいたときも、的確なアドバイスを頂き、自分の進むべき道の轍を作っていただきました。
大学院での一番の大仕事である修士論文に関しても、自分のやりたいことのわがままを受け入れてくださったので、論文が完成したときには、何にも代え難い達成感があり、あのときのことは未だに忘れることができません。私は英語学において「リスニング」の速度と理解度における研究をしましたが、今、教壇に立ちながら、大学院で学んだことが最大限に発揮できるような授業を心掛けており、約半年が経過して、本当に大学院で学ぶことが出来て良かった。と感じることが 多々あります。
学生数はさほど多くありませんが、それだからこそ教授陣と内容の濃い討論を展開できます。そのために、自分の論文を満足いけるまで指導もしていただけると思います。

日本常民文化専攻

越川 次郎(2002年博士課程後期単位取得退学 中部大学人文学部日本語日本文化学科 准教授)

日本常民文化専攻の第一の特徴としては、授業の内容が非常に充実していることがあげられるでしょう。民俗学・日本史学・文化人類学の各分野で、まさに第一線で活躍していらっしゃる先生がたが教鞭を執られ、最先端の問題が活発に議論されています。ときに学生に厳しくされることもありますが、それは他学では体験できないまさに言葉通りの「有り難い」ご指導です。また、学生同士の交流が非常に盛んで、週に一度「常民ゼミ」と称する大学院生の研究会が行われています。各分野の学生が一堂に会して、様々な議論を繰り広げます。自分の専門分野とは異なる視点からの意見が得られ、自然と研究の視野が広がっていきます。学ぶことが本当に好きな人で、研究を続けていきたい人にとって、日本常民文化専攻での体験は、何ものにもかえがたいものになるでしょう。

美学・美術史専攻

角 奈緒子(広島市現代美術館 学芸員)

私は学部の2年間と大学院の4年間を成城で過ごしました。大学院での研究では、研究対象をどういったアプローチで分析するかという点でかなり悩んだ時期もありましたが、先生方からアドヴァイスをいただきながら、暗中模索し苦しみつつも自分のやりたいように研究を進め、どうにか修論として完成させました。このことは、なんらかの自信につながったように思います。先生方は、寛容で基本的に学生の考えを尊重してくださいました。授業の時だけでなく懇親会などの席でもしばしば厳しいコメントや意見がとんできて、議論になることはありましたが、今思えばその時味わった悔しさをも原動力として研究を進めていたように思います。言うまでもなく、いろいろな考え方を持った個性的な仲間たちとの出会いも、大学院での収穫の一つです。
大学院生活を実り多い時期にするかどうか、基本的には本人の意思と関わってくることですが、成城大学大学院はそれを可能にする環境を整えてくれているように思います。働き始めた今、大学院時代はかけがえのない、貴重な時だったと痛感しています。

コミュニケーション学専攻

海老田 大五朗(2005年コミュニケーション学専攻博士課程後期単位取得退学 新潟青陵大学福祉心理学部臨床心理学科 准教授)

私は成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科で4年間学び、その後コミュニケーション学専攻博士課程前期及び博士課程後期に進学しました。後期課程在学中から東京都内の専門学校で教員を務め、5年前からは地方の私立大学で教員として働いています。
もともとジャーナリストになりたかったのですが、学部で勉強していくうちに、ジャーナリストという職業は自分が考えていたものとは異なることに気付きました。しかし、進路を変更するにしても、学部卒のままではどこにいっても通用しないのではないかと考えるようになり、大学院への進学を思い立ちました。論理的に物事を考え、難解な文章でも読みこなせるようになり、読者を説得できるような文章を書けるようになることは、どのような職業に就くにせよ「よい仕事」をするための必須事項と思っていました。そして気付けば大学の教員になっていました。
大学院在学当時、少人数大学院のため週に2~3コマ分くらいの発表を抱えなければならず、睡眠時間を大幅に削って食事中も知識を詰め込み、おにぎり片手に発表のためのレジュメを作成する日々を送っていました。このような大学院生活を経て、自分が望んでいた能力を身につけることができたのか未だによくわかりませんが、幸運にも文学博士の学位を拝領し、大学教員のポストを得ることができました。今は、大学院在学中の比較的余裕のあった時期にもっと勉強ができたのではないかと、たいへん後悔しております。
大学院というところは徹底的な修学を課せられる場であると思いますし、そうでないなら大学院という場所に意味などないように思います。ただ勉強したいだけなら独学でよいです。あと30年は追いつけないと思わされるような先生方を目の前にして、その30年を10年に短縮してくれる場というのは大学院以外にないのだと思います。知識をもつものに憧れ、知識を得ることに寸暇を惜しむという生き方は、周囲の人びとからの理解は得られにくいのですが、それなりに素敵な生き方だと思います。

ヨーロッパ文化専攻

篠原 美咲(トッパン・フォームズ株式会社 営業職)

私は学部の4年間を成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科で学び、その後ヨーロッパ文化専攻博士課程前期に進みました。ヨーロッパ文化専攻はドイツ語とフランス語を用いて、歴史、文学、美術、哲学、言語学を学ぶことができ、複数の言語と文化が交わるヨーロッパ研究に最適な環境です。ドイツ文学を中心に研究に励んだ6年間の経験は、営業職として働く今でも貴重な糧となっています。大学院での学びは仕事のあらゆる場面で活きていますが、とりわけ「受け取る力」と「伝える力」の二つが大きいと感じます。
「受け取る力」とは、「提示された言葉を正しく理解しようとする力」です。社内外の文書や会話のなかで大切なのが、意志の疎通です。相手の言わんとすることをきちんと受け止め、ときにこちらから言葉を補い、質問をしながら理解を深め、文書の要点を素早くつかむことは仕事上とても重要です。大学院で多くの文献を読み、指導教授や他の学生と議論をすることで培われた力が、今の仕事で不可欠なものとなっています。
「伝える力」とは、「分かりやすい言葉で自分の考えを的確かつ効果的に伝える力」です。論文執筆の際に身についた、「どのように構成したら分かりやすい文章になるのか」、「ぴったりの表現はどちらだろう」と考える習慣が、仕事上でも役に立っています。人との会話だけでなく、メールやプレゼンテーションの場面でも、相手に伝わる話し方、書き方が自然と意識しています。
主語や目的語の抜けやすい日本語に対して、それらが明確に示されるドイツ語の文法を活用し、論理的な文章の組み立てを意識しながら言葉を操る「語学力」こそ、大学院で学びを重ねたことで得られた能力だと感じています。

木水 千里(成城大学 非常勤講師)

私は、研究したい理論を時代背景や具体作品などと関係させ新たな展開を期待して、東洋大学文学部哲学科から、成城大学大学院ヨーロッパ文化専攻(「ヨロ文」)に進むことを決心しました。実際「ヨロ文」に入学すると、文学、歴史、哲学、言語学などといった分野が交差し、対象に対する様々なアプローチを学ぶことができました。そのことは、自分の研究において、専門分野以外のことに関心を持つことによって自身の研究を客観的に位置付けし、方向性を定めることに繋がりました。その一方、先生方とのコミュニケーションや先輩方の姿を通して、留学、学会発表、論文の寄稿など、大学院生としての具体的な目標を早い段階で定めることができました。2004年の夏に渡仏してパリ第一大学のDEA課程に登録し、2005年秋にDEA(専門研究課程修了証書)を取得したあと同年、同大学の博士課程に入学、博士論文の執筆を進め、2006年春に約二年半の留学を終え、帰国しました。博士論文を準備しながら、2006年後期から、成城大学で非常勤講師としてフランス語を教えています。「ヨロ文」は、先生や学生と一緒に、様々な角度から物事を考えられるようになる楽しい場所なので、充実した学生生活が送れます。

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