文芸学部|PICK UPゼミナール

キーワード

  • 教員インタビュー
  • 文芸学部
  • 英文学科

映画や広告、新聞などのメディアから
「言語」の意味を読み解く

社会言語学ゼミナール
文芸学部 英文学科 水澤 祐美子 准教授

話者の立場や背景、状況によって
言葉はさまざまな意味を持つ

言語は、使う人の立場や使われる場所によって表現やニュアンスが微妙に変化します。例えば、会社における上司と部下の関係や、学校における先生と生徒の関係。
さらに、イギリスのように階級制度が残る国では、話者の階級によっても使用される言葉は異なります。そうした言葉の差異を分析していくのが、「社会言語学」という分野なのです。

英語表現の差異から
言葉の持つ意味を掘り下げる

ゼミでは、海外の映画や広告、ニュースなどさまざまなメディアにおける英語表現の意味を読み解き、その言葉の裏に込められた意味を掘り下げていきます。
例えば、アメリカ大統領選の勝利演説。オバマ元大統領とトランプ現大統領のスピーチに使われている英語表現を比較してみると、オバマ氏の英語はやや難解な表現を用いているのに対し、トランプ大統領は平易な英語表現を使用しています。
このように、ひとくちに「英語」と言っても、伝えたいメッセージやターゲット層によってさまざまな表現が存在するのです。言葉の内外に込められた意味を探り、その言葉が使われている社会背景まで調べてみると、言語学の奥深さにきっと気づくはずです。

身の回りの「言葉」が
何でも研究対象になる

また、広告のポスターひとつとっても、そのキャッチコピーの裏側にはさまざまなメッセージが込められています。ゼミ生の中には「コカ・コーラ」のキャッチコピーの変遷を調べ、1800年代の創業時から今に至るまでのメッセージの変化を分析している学生もいました。
身の回りの「言葉」が何でも研究対象になる。それが、この分野の学びの魅力です。

実社会でも役立つ
「言葉」のスキルを身につけよう

ゼミではそれぞれの学生が独自にテーマを持って研究を進め、その成果を持ち寄ってプレゼンテーションやディスカッションを行っています。
「社会言語学」の学びを通じて学生たちに身につけてほしいのは、状況に応じて的確な言葉を使う力。どんな表現をすれば自分の気持ちを伝えることができるのか、相手に嫌な思いをさせずにコミュニケーションが取れるのか。こうした能力は、社会に出てからもきっと役に立つはずです。