文芸学部|学生インタビュー
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作品の中の“帽子”にどんな意味がある?
子どもの頃の興味が研究対象に
文芸学部 英文学科 2年
作品の中に描かれる、
ジェンダーや宗教に興味を持った
大学入学時は特にやりたいことが決まっていませんでしたが、「英語学」「英語文化」「英語文学」の3つの分野を学ぶことで、具体的な作家・作品への興味が見えてきました。きっかけとなったのは、松田美作子先生の「アカデミック・ベイシックス」という授業。
文学作品の中にはジェンダー論や宗教観の争い、神話などのさまざまな要素が含まれていることを知り、「英語文学」をより専門的に学びたいと思いました。もともと神話や童話が大好きでしたが、それが研究の対象になることに喜びを感じたことを覚えています。
モチーフが意味するものは何か?
作品を通じて理解を深める
今後は、シェイクスピアの作品を専門的に研究したいと考えています。彼の作品の魅力は、複雑な構造やメッセージを内包していること。
例えば『ヴェニスの商人』には、女性の登場人物が男装をする場面があるのですが、当時のシェイクスピアの劇の役者は全員が男性でした。男性が女装し、その女装した役が男装するという不思議な構造は、当時どのような評価を得ていたのでしょうか。
ほかにも、ユダヤ教徒の登場人物は全員が独特の帽子をかぶっているなど、キャラクターを特定のモチーフで表現するような要素がたくさんちりばめられています。このように、宗教学やジェンダー論などにも研究対象が広がっていくのが、シェイクスピア作品の魅力のひとつです。
時代に合わせて変化する
ディズニー作品の「プリンセス」像
現在は、ディズニー作品における“プリンセス像”にも興味を持っています。『白雪姫』や『シンデレラ』は王子様を待ち続けたことで幸せをつかむことができましたが、『リトルマーメイド』はヒロインが自分から王子様に会いに行ったことでハッピーエンドを迎えました。
このような物語の構造の変化についても、今後は調べていきたいです。また、キリスト教会にあるルネサンスの絵画にも興味を惹かれています。絵画に描かれているモチーフやアイテムがどんな意味を持っているのか……学びへの興味は尽きません。
大学での学びを通じて
文化を理解する大切さに気づいた
高校では英語のディベート部に所属していたので、ある程度の英語力は持っていました。しかし、大学での英米文化の学びを通じて、相手を理解せずに話すだけでは足りないこと、逆に相手を理解するには相手の文化を知ることが大切だと気づかされました。
以前は英語力を活かした仕事に就くことしか考えられませんでしたが、今は研究職などの道に進む可能性も探っています。今後の大学での学びを通じて、自分が本当にやりたいことを見つけていきたいです。