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自分の「好き」を研究につなげる
体験重視のマーケティング・ゼミ

マーケティング論ゼミナール
経済学部 経営学科 小宮路 雅博 教授

ゼミでは受け身の「勉強」よりも
アクティブラーニングを重視

今の世の中、インターネットがあればほしい情報の多くが簡単に手に入りますよね。大学の授業も昔は先生が一方的に授ける知識に大きな価値がありましたが、今は必ずしもそうではありません。
私のゼミナールでは、マーケティングの知識の勉強は休み期間の課題でやってもらうのが基本。ゼミ時間中は、「体験」や「アクティブラーニング」を重視しています。例えば、明治、グリコ、森永乳業3社のヨーグルト製品を比較し、それぞれの商品特性や市場戦略を踏まえて売り上げを伸ばすための提言をしたり……。
私は調べるポイントや発表までの手順を示すだけで、提言そのものの内容は学生たちに任せています。

「サウンドスケープ」の実習で
概念を整理する力を身につける

「自分で体験する」ための取り組みとして、ゼミでは2年ゼミの最初に「サウンドスケープ」の実習をしています。大学内のさまざまな場所で鳴っている「音」を聞いて、それを紙にまとめてもらう。
まとめてもらう中で自然音と人工音、単発で鳴る音や常時流れている音など、音にもさまざまな種類があることがわかります。それらを音源の種類や発生している場所・方向で分類して紙の上、つまり2次元上に表現する……。こうした取り組みも概念を整理する力を身につけるための「体験」です。

売り上げを伸ばすための
施策を考えるケーススタディも

マーケティング・ゼミでは、各種のケーススタディも行います。例えば、「純和風の老舗高級温泉旅館が、洋風も取り入れた旅館にモデルチェンジする」というビジネスケース。当然、今までとは宿泊客のターゲット層も変わってきますよね。
ケースの文章をよく読み込んで、売り上げを伸ばすための施策を経営者に向けて提言するというビジネスケースです。実際にありそうなケースですし、お題がハッキリしていておもしろい。学生たちも熱心に取り組んでいますね。

自分の興味や関心を
マーケティングの観点と組み合わせる

4年次には、全員が卒業論文に取り組みます。毎年テーマは多岐にわたっていて、ビールや化粧品などの各種メーカー、ソーシャルゲーム、キャラクターやプロスポーツなど、自分の好きなもの/取り組んできたものとマーケティングを組み合わせた卒論テーマに挑戦する学生が多いです。
今までの人生でなじみのないテーマを改めて調べるよりも、スポーツが好きならスポーツについて、キャラクターが好きならキャラクターについての論文を書いた方がいい。私は、学生たちの興味や関心を卒業論文のレベルにまで昇華するための指導をします。好きなもの/取り組んできたものが何でもマーケティングの研究につながるのがこの分野の魅力でもあります。