ASEAN Japan Actions on Sports : Gender Equality
について

概 要

「ASEAN-Japan Actions on Sports: Gener Equality」はSports For Tommorwの一環として、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国政府が協働して実施するスポーツを通じたジェンダー平等推進事業です。研修・調査などを軸に、ASEAN諸国の女性/女の子が安全・安心にスポーツにアクセスができ、スポーツから得られるあらゆるメリットを享受できる社会を目指します。

 

※本事業は、2023(令和5)年10月に独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)より再委託を受け、成城大学スポーツとジェンダー平等国際研究センターが実施しています
※本事業は、ASEAN事務局 (www.asean.org) の協力の下で実施されています

 

これまでの、ASEAN-Japan Actions on Sports: Gender Equalityプロジェクトに関する詳細はこちらをご覧ください。

プロジェクトの背景とこれまでの歩み

2017年-2019年

2017年に日本政府とASEAN諸国との間で「第1回日ASEANスポーツ大臣会合」が実施されました。同会合において、日ASEAN間の優先協力分野として、「体育教員・指導者の育成」「女性スポーツ実施率の向上」「障害者スポーツの発展」「アンチ・ドーピング活動の支援」の4つの領域が定められ、日本から当該分野への積極的なサポートが約束されました。

2018年にはインドネシアで開催されたアジア大会の機会を活用し、非公式のステークホルダー会合が開催され、各国のオリンピック委員会女性スポーツ委員の皆さまからASEAN諸国の女性スポーツに関する課題をヒアリングをしました。この非公式の関係者会合で出されたニーズをもとに、2019年10月の第2回日ASEANスポーツ大臣会合(マニラ、フィリピン)で、日ASEAN統合基金(JAIF)を活用し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を絶好の機会と捉え、ASEAN諸国のスポーツ政策立案者、スポーツ関係者、若年女性リーダーが参加した研修と意識啓発を実施ことが承認されました。

2021年

新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期された東京2020大会に合わせて、スポーツにおけるジェンダー平等の推進とASEANと日本の協力関係を強化するため、日本政府(スポーツ庁)とASEAN事務局が主催となり、4日間のワークショップ「ASEAN-Japan Workshop on Promoting Gender Equality in Sports」が開催されました(於 順天堂大学)。ワークショップには、ASEAN10か国の政府関係者、各国オリンピック委員会女性スポーツ委員長、若年女性スポーツリーダーが参加し、スポーツ現場でジェンダー平等を推進するための各国のアクションプランを策定しました。また、若年女性リーダー向けエンパワーメントワークショップを同時平行で開催し、若年女性の声を政策文書の検討段階から含めることを試みました。各国のアクションプランとして、主に女児と女性のスポーツ参加のための啓発、女性リーダーの育成、社会のジェンダー規範の変革などが上げられました。

2022年

東京2020大会が終了した2022年度からは、Sport For Tomorrowの中に、日本とASEANのジェンダー平等事業が位置づけられました。タイのプーケットで10月に実施された「第3回日ASEAN女性スポーツ会合」では、スポーツ庁からASEAN諸国に対して、日本政府の今後5年間の取り組みが共有され、スポーツ分野のジェンダー平等を共に推進することが確認されました。また、4年に1度開催されているIWG世界女性スポーツ会議(オークランド、ニュージーランド)へのASEAN諸国の政府関係者の初参加を支援し、日本政府とASEAN諸国との協力関係を国際的なスポーツ関係者にむけて発信しました。さらに、2022年度はタイ政府と連携したスポーツ関係者向けワークショップと若年女性向けワークショップを合計4日間開催。タイ語の通訳やタイ語資料を準備し、現地の言葉で様々な現地のスポーツ関係者に対して情報を届ける機会を作ることができました。

2023年

2023年9月に開催された第4回日ASEANスポーツ大臣会合において、日ASEAN友好協力50周年を記念して、2030年に向けた日ASEANスポーツ協力の強化に関する「チェンマイ宣言」を採択しました。同宣言では、スポーツマネジメント分野を5番目の優先協力分野として加え、スポーツ分野における日ASEANの協力関係を拡大することに合意しました。また、「第6回日ASEANスポーツ高級実務者会合(SOMS+Japan)」より同会合と「日ASEAN女性スポーツ会合」を統合し、スポーツ問題における女性の重要性、特にスポーツにおける、またスポーツを通じた男女平等の推進を維持しつつ、会合の合理化を図ることとなりました。