社会イノベーション学部|学生インタビュー

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人間の心はどう動く?
心理学の実験で答えがわかる

社会イノベーション学部 心理社会学科 3年

学生自身が被験者となる実験で
学びの内容が深く理解できる

「パーソナルスペース」という言葉を知っていますか?これは、他人に近づかれると不快に思う範囲を指す言葉です。心理実験法の授業では学生自身が被験者となり、自分の周囲360度のどこまで人が近づいてきたら不快に感じるのかを、実験によって明らかにします。
その結果、男性の方が女性に比べて、異性が近づいてきたときに不快だと感じる範囲が広いことがわかりました。実際に身をもって経験したことで、授業で学んだことがよりリアルに理解できるようになりました。

普段は見えない人の心理が
実験によって浮かび上がる

このほかにも、心理学の実験は興味深いものばかりです。ある記憶テストを用いた実験の映像では、回答者を別の部屋で観察する被験者に「回答者が間違えたら電気ショックを与える」、「間違えるたびに電気ショックのレベルを上げる」という条件を与え、どこまでレベルを上げるのかを調査していました。
その結果、多くの被験者は電気ショックのレベルを最大まで上げてしまうことが分かったのです。実験室という部屋の中で、正当な権威である実験者のもとでは、完全に服従してしまうという人の心理のおそろしい部分が浮かびあがっていました。
電気ショックを与えたというのはウソの説明で実際には電気ショックは与えられていませんでしたが、このような実験により、普段は見えにくい人間の心の働きを理解できるのが、心理学という分野の奥深さだと思います。

人の行動に影響を与える
デザインのヒミツ

現在は、認知心理学を専門に扱う新垣紀子先生のゼミで「人の行動に影響を与えるデザイン」を学んでいます。例えば、車に減速を促す道路の表示には間隔がだんだん狭くなるドットのデザインが採用されていたり、水筒などの製品には取扱説明書を読まなくても一目で使い方がわかるようなデザインが施されていたりします。
人とものをつなぐインタフェースについて専門的に学んだことで、身の回りのさまざまなもののデザインに興味を持つようになりました。

心理学が活かせる仕事は、
カウンセラーだけじゃない

「心理学」と聞くと、多くの人はカウンセラーのような職業をイメージすると思います。しかし、成城大学の心理社会学科の特長は「日常の中で人の心理がどう動いているのか」を追究し、深めていく学びにあります。身近なものが研究対象になるので共感しやすいですし、身の回りのさまざまなものを見る視点も変わってきます。
こうした「人の心はどう動くのか」という視点は、将来どんな仕事に就いてもきっと活かせると思います。