第6回コミュニティー・カレッジ・デー

ミニ講義

今回、ミニ講義をご担当いただきました下記4名の先生方は、2012年5月から始まります。
「成城 学びの森」コミュニティー・カレッジ春夏講座の講師もご担当いただきます。
下記は、当日の講義風景、講義内容となります。

A 節供と節句

「セック」というと、今日の題にもあるように二つの字をあてますが、みなさんはどちらを使っていますか?
と先生が質問され、そう言えば、どっちかな?どっちかって言えば「節句」かな?程度しか浮かんでこなかったが、先生の説明によれば、本来、「セック」の起こりは、一年を四季に分け、四季をさらに節目として二十四節気に分けた。
また、この下に、七十二候を配し、一年とし、宮中でこの節に際し、天皇ご臨席のもと宴を開いた。
これを節会(せちえ)と呼び、ここに出される食事、飾りつけを節にそなえるものに由来するから、答えは「節供」が本来であるとのこと。
江戸時代になって、節句の字が当てられるようになった。
春夏講座「日本の祭り」では、日本の文化の中で神がどのように認識され、祭りがどのような意義を持ったのか学んでみたい。


ミニ講義(田中 宣一 講師)

B 加藤周一と15年戦争 — 20世紀とは何だったのか

有田先生の講義は、多角的であった。
5月から行う6回の講義では、加藤周一著『二〇世紀の自画像』(ちくま新書)をテキストに、「私なりに理解できて、納得できたことを講義していく」というお話があり、「このミニ講義では、多岐にわたる加藤周一の著作の中で、どのような部分に私が惹かれているのかということを明らかにすることからはじめたい」と続けられた。
「なんでまた、このお日柄も良いときに、15年戦争という重い主題を語るのか」とシニカルに微笑みつつ、用意されたレジュメの引用一覧を一つひとつ読み上げ、キーワードを拾い、そこから見えてくるものを、その時代の日本を含めた各国の政治的状況・知識人の状況・大衆の状況を踏まえ、丁寧に解説が加えられていった。
そこから見えてくるものは、未来を見つめるといことではないだろうか。
教室の中では、確かに、先生がお一人で講義をなさっているのであるが、参加者と一体になっている空気が流れ、心地の良い時間がそこにあった。


ミニ講義(有田 英也 講師)

C 裁判員のための刑事法入門

裁判員制度がスタートして3年が経とうとしているが、そうそう選任されることはないであろうと、「もしも」を考えないようにしている自分と、裁判員に選ばれてしまったら、何をしなくてはいけないのか、そもそも法律を学んだことのない一般市民である自分が、被告人の一生を左右するような判断をすることができるのであろうか、など、「もしも」を想像し、不安を感じている自分がいる。
そんな不安に理解を寄せ、専門的立場から、従前の制度との比較をはじめ、裁判員裁判の対象となる刑事裁判の過程に裁判員として国民が参加する意義、さらには、選任手続きの流れや審理・評決のやり方を説明していただき、具体的なイメージ描けるようになった。
特に印象的だったのは、同じく高度な専門性を必要とする医療の世界でも、医療行為の説明と同意(インフォームド・コンセント)が不可欠になっているように、司法側の検察官、弁護人、裁判官等が、一般市民である裁判員に対し、判断をするための正しい情報を十分に理解できるように伝えること、また、裁判員が質問する機会を十分に設けるなど、刑事裁判にも専門家でない国民の良識や視線を意識した運営が望ましいとの指摘であった。
残念ながら45分のミニ講義では、その核心にまで触れられることはなかったが、春夏講座では、裁判員制度とともに、日本の犯罪と刑罰の方向性を一緒に考えようとのことであり、不安を一つ一つ解消するだけでなく、裁判員裁判に参加できてよかったと思えるように事前準備をしておきたいと前向きに捉えられるようになった。


ミニ講義(鋤本 豊博 講師)

D 英語を使っていろいろなテーマについて議論しましょう!

以前は、アメリカでの最新テレビドラマを取り上げ、ドラマの大テーマに沿った議論を展開してきたリチェズ講座であるが、今回は、大テーマとして、「グローバルな危機の時代において我々が積極的に前向きに考え、行動するために」を掲げ、コミュニティーで議論する題材として5,6冊の書物が用意された。
ジャレッド・ダイアモンドの『文明崩壊』からイースター文明が崩壊した理由を考え、ハーバード大学心理学者スティーブン・ピンカーでは、「暴力にまつわる社会的通念」を題材に議論し、ボルテールの『カンディード或は楽天主義説』(Candide, oul'Optimisme)を原作とした舞台演劇を通して啓蒙について考察する等、バラエティに富んだ題材を我々に提供してくれた。
さあ、この膨大な題材をどのように楽観的に前向きに取り組むか、それが問題だ。


ミニ講義(Dennis Riches 講師)

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