留学のすすめ

ヨーロッパへ

仏語・仏文学担当 有田 英也

いつか留学してみようと思っているあなた。まず留学生になった自分を思い描いてみてください。どうしても学びたいことがあるので外国に行く、それが留学生の基本です。その強い動機が自分にあるかどうか。

まだ、ない。それなら、短期語学研修があります。
一昨年、成城大学のカナダ英語研修を引率しました。広い大学の一角に宿舎があり、朝の8 時半から英語の授業。午後も、皆とバスでテーマパークに行ったり盛りだくさんでした。夜は遅くまで宿題です。食事は宿舎や教室近くのカフェテリアですますか、近くのスーパーで買い物をして、簡単なものを作ります。週末にはパーティーや旅行が組まれていました。さよならパーティーでは、よその大学からの研修生たちの前でスピーチ、歌などを披露しました。留学生は、こうしたことを、自分で自分のために自分ひとりで、ちゃんとするのです。それが留学の楽しさであり、厳しさでもあります。

留学には、まず動機、次に語学力、そして貯金が大切です。以前、フランス東部のアルザスにお菓子の勉強をしに留学した学生がいました。実家がレストランをしていて、将来、自分の店を持ちたいようでした。動機はたしかに明瞭です。でも、大学生になってどんな実技をするのでしょうか。

実際は、この学生は成城大学と提携しているストラスブール第2(マルク=ブロック)大学との交換留学生試験に合格し、大学で単位を取りながら、お菓子作りがどのような「文化」であるのか、どのように教えられ、愉しまれているかを勉強してきたのです。そして、クリスマスの伝統菓子について、卒業論文をフランス語で書きました。動機はとても大切です。自分が何のためにそこにいるかを、留学先の人々に伝えられなければ、この人の留学は、日本でも買えるかもしれないお菓子を手に入れて終わりだったかもしれません。留学生試験は競争です。点数をつけられ、較べられる、辛い体験です。でも、留学生はそうやって単位を取って帰国し、それが社会からの評価となります。語学力を他人と比較して水準以上にすること、それが大切です。検定試験も受けておきましょう。

最後の貯金にはとまどったかもしれません。しかし、自分に必要なものを知るのは大切なことです。無駄をしないこと、そのために現地で情報を集めること、そして手に入れた自分だけの品、自分だけの時間、それが留学の醍醐味です。親と暮らしている方は、まず留学資金を貯金してみましょう。

page top