ホーム > 生涯学習 > オープン・カレッジ > 講演風景(2011/12/15更新)

2011年度 オープン・カレッジ開催風景

第1回 田中誠氏 講演会 「成城大学が私を映画監督に育ててくれた」

10月8日(土)、映画監督の田中誠氏を講師にお迎えして、今年第1回となるオープン・カレッジの講演会を開催いたしました。田中誠監督の歯切れ良い魅力的なお話は、多くの皆様からご好評を寄せていただきました。

これからも、多数の方々にお越しいただけますよう、「成城学びの森」オープン・カレッジをよろしくお願いいたします。

 

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映画を愛する監督のお話には説得力がありました 大学映画研究部の後輩より花束贈呈

 

「ショットとショットの間に人間の情感を産み出す。これが映画の魅力。」田中誠監督は言った。

そして、こう続けた。「これを明確に理解するのに僕は20年かかった。映画がどうなれば映画となるか。シンプルなショットをいくつか繋ぐだけで人の情感が生まれる。これが僕にとっての映画の魅力だと思う。」

映画は説明じゃない。場面の説明に終始するセリフがあまりに多いことに彼は疑問符をつけた。

彼の最新作「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の中で、選手と監督が試合に勝ち、抱き合って喜ぶシーンがある。

そのそばで主人公の野球部マネジャー(AKB48の前田敦子さん)が、1人でそっと涙している。

田中監督は「あっちゃんは、まるでクリントイーストウッドのようでした。」

弱小野球部をマネジメントし、強くした主人公が寡黙な『荒野の用心棒』のイーストウッドに見えたということなのか、確かにイーストウッドはペラペラと説明はしない。

背中に情感をたたえて去って行くのみである。

前田敦子という若いタレントを陰を持ったクリントイーストウッドに仕立てた田中誠監督に、人と人の機微を紡ぐ職人のにおいを感じた。

 

【田中誠氏講演会アンケートより抜粋】

 ◆TVの世界も経験され、その対比の話も興味深い。またその中でも映画の夢を捨てず、先を見据えた潔さに共感を

    強く持った。大変楽しかったです。

 ◆実際の大学での体験と監督になるまでのお話が具体的で面白かったです。

 ◆映画は好きですが、今日聞いたような映画の見方をしたことがなく、新鮮だった。ただ見るだけの見方と映画を作ること

    を考えた上での見方は違うのだろうと思った。ゴダールの話、映画の秘密、監督のなり方、今までの人生のお話が

   印象的だった。

 ◆8㎜フィルムの映画が業界への風穴を開ける。チャンスを逃さず何事にも挑戦する事で、更に大きな成功へと繋がる。

    待っているだけでなく自ら先に出向く事が大切だと思った。

 ◆人生の過渡期から映画の技術(モンタージュ)まで大変充実した講演でした。

 ◆自分史の中で映画を語る、映画を愛する人の話には感じいるものがあった。

 ◆最初のうちはどういう風に話が進んでいくのか良く分からなかったが、種々の体験を素直に語られてゆくうちに、成程と

    思わせた。さすがである。映像と映像の間にあるものをどう読み取らせるかが大切とは至言である。

 

第2回 出井伸之氏 講演会 「次世代型人材と成城学園」

11月5日(土)、元ソニー会長、現クオンタムリープ株式会社代表取締役の出井伸之氏を講師にお迎えして、今年第2回オープン・カレッジを開催いたしました。当日は大教室が満席となる大勢の方にご参加いただき、また、多くの皆様からご好評を寄せていただきました。

 

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今、日本で最も必要とされる人材とは!?
出井氏はこう語った。
「私が、今あり、イノベーションを唱え続けているのは、成城学園で培われた物に対する思い、人に対する想い、情熱を持つことの素晴らしさを心に持ち続けたお蔭です。」
次世代ビジネスや若手リーダーの育成活動を支援する、成城学園初等学校、中学校卒業の出井氏からのメッセージを伝えていただきました。

 

【出井伸之氏講演会アンケートより抜粋】

◆これからの日本の未来に大切なことは何か?会社経営においても大変参考になるお話を聞かせていただきました。
◆変革の必要性及びそれを実現するための手法についてお話が聞けて良かった。ウイットに富んだお話、ざっくばらんな
   人柄も魅力的でした。

◆小学校、中学校と成城学園で学んだ頃のお話や、現在日本が抱えている問題とそれを解決するために考えている事
   など、具体的に語っていただき面白かった。

◆日本、及び日本人の今後生きるべき道を、極めて大きなスケールで、また興味深くご自身の言葉で話してください
   ました。

◆人材育成に留まらず、3.11以降日本が学んだこと、出井氏がお考えになるこれから進むべき方向などについて、大変
   興味深いお話でした。

◆出井氏の子供時代の話から、政治、国際情勢、日本再生構想まで大変幅広く含蓄のある話が刺激になりました。

◆成城への愛着、日本への期待がしみじみとそこかしこに感じられました。「遊び」「個性」を成城の核としてとらえておら
   れるのが分かりました。

◆最近閉塞状況にある日本の持っている問題に明るい方向性を提示する素晴らしい内容だったと思います。
   大変レベルの高い内容を素人にも分かり易く講義して頂き、感謝いたします。

◆経営者という立場を超えて一個人として日本の今後についてとても夢のあるプランを聞かせていただき、自分自身も
   前向きにこの国の将来について考えてみようという気になりました。

 

第3回 小中千昭氏 講演会 「映像でしか語れない物語 映像では語れない物語 ―ジャパニーズ・ホラーと
      ウルトラマン―」

12月3日(土)、脚本家・作家でもある小中千昭氏を講師にお迎えして、今年第3回オープン・カレッジを開催いたしました。当日は生憎の空模様にもかかわらず、大勢の方にご参加いただき、また、多くの皆様からご好評を寄せていただきました。

  

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小中氏の講演を聴き始めて、その語り口から、真摯で繊細な印象を受けた。
これは、小中氏がクリエーターである由縁であろうか。
講演を聴き進めていくうちに、この人は、フィルムを通して人の心に直接語りかける術を持っているのではないかと思えてきた。
ジャパニーズ・ホラーでは、「小中理論」と数々の監督から崇められ、また、ウルトラマン・ガイアでは、それまでのウルトラマンの軸であった「M78星雲人」という設定を、我々地球人が、自分の地球を守るために、我々の意思が創り出したものがウルトラマンという設定に変えてしまった。
この一見、極端に違うジャンルも小中氏を通して見れば、「こころ」を見つめてきた小中氏だからこそできたものであろうと気がついた。
ウルトラマン・ティガの最終回で、ほぼ命が絶えかけているティガであったが、テレビを観ている子ども達のティガを応援する気持ちがパワーとなって、蘇る。
そんなバカな、と思いながら、小中氏が言った、「小さい子ども達は、それが作り物だと知ったとしても、受けた影響は、彼らの心に刻まれ、人生に影響を与える。」「物づくりは、一過性ではなく、意識の中で沈殿し、心に残っていくもの。」という言葉が耳に残った。
講演が終わって、小中氏はこんなことをぼそっと呟いた。
「この講演をする事で自分の中でも、これからの事とこれからすべき事の区切りになる、重要な日だったのかもしれないと思っております。」


それにしても、小中氏の口から出た「浅沼先生の映画記号学」とは何だろう。
小中氏をして、自分の原点という浅沼先生、映画記号学を覗いてみたくなった。
そして、「私の講演の個人的主旨は、浅沼ゼミへのお礼という事がありました。」と最後に言った小中氏に心を熱くした。

 

【小中千昭氏講演会アンケートより抜粋】

 ◆小さい時からの映画に対する熱意、大人になってからの様々な仕事や取り組みがカタチになって、小中理論となって

    結集したのであろう。記号学で捉える考え方など、大変興味深いお話であった。

 ◆映画の技法、理論的な枠組みを教えていただき、素晴らしかった。

 ◆恐怖とは、段取りであるという言葉に、非常に感銘を受けました。人の心理に影響を及ぼすものの体系は、とても興味

    深く、勉強になりました。

 ◆ホラーとウルトラマンへの小中哲学の一端をリアルに解説されていて、大変面白かったです。

 ◆深い知識と教養、考え方に触れられました。無料でお聴き出来たのが、本当に素晴らしい!

 ◆基本的なアカデミックな内容と、現代の実際の作品を例にした、より詳細な内容がバランス良く、大変楽しめました。

    質疑応答も非常に充実していて、このような機会を用意していただいた事に感謝します。

 ◆十数年来の小中ファンである自分にとって、ご本人の口から、自らの作品、作風に対する言葉を聴けるというのは、

    それだけで感激でした。

 ◆自分が全く興味のなかった、ホラーとウルトラマンについて、深く聴くことが出来て良かったです。新たな世界を知る

    事が出来ました。

 ◆小中氏の持つ美学(哲学)に引き寄せられ、とても楽しく最後まで聴く事が出来ました。