私は、日本民俗学を研究しています。
民俗学のなかでは、いままで、祭りとか年中行事を中心に研究を進めてきました。同時に、これに関連あるあらゆる民俗に関心を持ちつづけてきました。
このほか、現代に生きる者として、近現代社会を民俗学の視点で研究することにも力をそそいでいます。この場合、昭和30年代から40年代にかけての高度経済成長によって各地の民俗がどのように激変したかを、高度経済成長以前と以後との比較によって実証しようと試みたり、ダム建設によって移転を余儀なくされた地域の民俗が移転後どのように変わらざるをえなかったか、変わらずに継承されているのはどういうものか、というようなテーマと格闘してきました。現代の町内会・自治会についても関心を持ってきました。
いずれの研究においてもフィールドワークを重視し、しっかりした文献記録の残されているものについては、可能なかぎりそれらも利用しています。主たる研究成果については、「専任教員紹介」欄をご覧ください。
授業は、日本常民文化研究と日本常民文化特殊研究を担当しています。前者は前期課程(修士課程)、後者は後期課程(博士課程)の授業ですが、二つ合同で行っています。平成19年度の受講者は12名です。授業は演習形式で進めていますが、よい発表が揃った年にはそれらをまとめて書物にしたこともあり、発表内容を論文にまとめて学会誌などへ投稿を勧めたこともあります。
これらの授業には別に研究指導という時間が設けられており、ここでは修士論文・博士論文作成の指導を行っています。これの受講者は7名で、そのうち平成19年度の論文提出予定者は、修士論文が1名です(ちなみに前年度は修士論文3名、博士論文1名でした。めでたく全員が合格しました)。
授業の内容は、予想される当該年度の学生の研究傾向を念頭におきながら、上に述べた私の関心にそって決めてきました。しかし、平成19~21年度の3年間は民俗学の研究史をたどろうと計画しています。民俗学の流れを把握するとともに、現在の学説に大きな影響を与えている書物・論文を皆で読んだり、埋もれている研究・研究者があればそれを再発見したりして、現在の研究状況を理解し、各自の研究を深める手だてとしてほしいからです。皆、熱心に調べ独創的な発表しています。指導していて楽しいものです。
|
|