喜多﨑親研究室
メッセージ
 専門は19世紀のフランス美術です。一般的に近代美術史といえば、印象主義から抽象までのモダニズムの流れが中心だと考えられていると思いますが、私自身はギュスターヴ・モローの作品研究から、19世紀の宗教画や象徴主義の研究をしてきましたので、フォーマリスティックなモダニズムを相対化して捉えています。
 19世紀の宗教画などというと、様式も図像も過去のものを模倣した停滞した美術を思い浮かべがちですが、実際にはオリエンタリズム・階級・ジェンダーといった同時代の社会的要因と密接に関わりながら、制作され受容されています。そういった作品を巡る状況を視覚資料や同時代批評を通して実証的に解きほぐしていくことに関心があります。
 宗教画に関しては一応まとめたので、今後は研究を象徴主義の問題に移していこうと思っています。実は宗教画の研究をしたからこそ、改めて見えてきた象徴主義の問題もあり、美術史がまさしく歴史としての繋がりを持っていることを痛感しています。
 2011年度の大学院の授業のテーマは印象派ですが、やはり階級・ジェンダー・戦略といった方向からのアプローチをします。来年以降は、19世紀の宗教画や象徴主義を採り上げていきたいと思っています。現在ゼミには10名ほどの学生が参加しており、フランスのみならずイギリスやドイツの近代美術を研究している学生もいます。





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