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成城大学文芸学部|ヨーロッパ文化学科
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北山 研二研究室


北山 研二2007年9月に研究室がモダニスム建築の旧研究室から白亜の今風な新3号館に移動した。それまでは、研究室は狭いがすべての本に手が届くという長所があったが、学生には評判が悪かった。本が書棚や床に2重3重においてあり、少しでも触れると数十冊の図書やカタログが一気に崩れたからだ。
しかし、問題の本のありかを知っているのはぼくだった。私の研究室にくる学生から「……の本ありますか」と聞かれると、偉そうに「それはここらへんにあるよ」と返事をしてから、実際に探すとその本が出てきて鼻が高かった。しかし、新館の研究室は少し広くなり、本も2重の配置ではあるがはるかに見やすくなった。
学生は、「……の本ありますか」とは聞かなくなり、黙って本を手にしては数冊ずつ借り出していく。偉そうに「それはそこらへんにあるよ」と返事できなくなった。私の研究・教育分野は広域芸術論で、文学・アート・映画・ファッション等なので、研究室はその種の関連文献が多い。
卒論準備の学生は図書館で探すよりてっとりばやいという。学生のおかげで研究室は少しは広くなる。しかしながら、卒業論文面接以後はまた狭くなる。
学生が本を返し始めるからだ。私の研究室は、私のメタボとは違って伸縮自在らしい。

(2007年10月)