木村 建哉 (映画学)
◆担当する主な授業の内容◆
◎美学・芸術学入門[美と芸術について論ずるための基本的前提]
美と芸術について幅広く学んでいくための基本的な知識やものの考え方の枠組みを身につける
ことを目的とします。そのために美術、演劇、映画等々のできるだけ多様な芸術を具体例として
取り上げます。また常に芸術や美について今この現代に学び、考えることの意味を問題にしています。
◎芸術学一般講義Ⅲ 映画学一般講義
まず20世紀前半の古典的ハリウッド映画を取り上げ、その表象システムを主として空間構成と
ナラティブのあり方の両面から考察します。さらに現代アメリカのメジャー系映画や
ハリウッド映画成立以前の初期映画、ネオレアリズモ、ヌーヴェル・バーグ等の反ハリウッド映画、
また非欧米圏の非ハリウッド的な映画についても考察します。

専門は映画美学・映画記号学で、特に映画の映像の本性をめぐる研究ですが、最近は、哲学的な映画理論研究を補強するために始めた古典的ハリウッド映画の作品分析に重点が移りつつあります。芸術学科では、映画学一般講義(芸術学一般講義Ⅲ)、映画学演習、映画学ゼミナール(卒業論文指導)、芸術学特殊講義Ⅰ(2006年度はヒッチコックの恋愛映画について)等の映画学関係の科目と、美学・芸術学入門を担当しています。
上記した入門、特殊講義以外の主な授業の内容を簡単に説明します。映画学一般講義は、映画史と映画分析の方法論の概説です。ショット構成やストーリー・テリング等の時代ごとの特徴を説明し、あわせて、具体例として取り上げた映画の場面に関しては、どのような個性的演出が行われているかについてもその都度明らかにしていきます。
映画学演習では、前期は、映画作品を分析した日本語の論文(翻訳を含む)を、分析されている場面をヴィデオで確認しつつ、発表者に紹介してもらいます。後期には、受講者各自が1本の映画を選びそれを自ら分析する発表を行います。
授業では、映画を物語に還元することなく、その視聴覚的な特徴を具体的に捉えることを何よりも重視します。講義は、一方通行ではなく、ヴィデオで見た画面について質問し、受講生に答えてもらいながら、補足・解説を加える形で進めます。
私が映画を盛んに見始めたのは大学生になってからで(きっかけは、ミュージカル映画『雨に唄えば』(1952)です)、その意味では私は遅れてきた映画ファンですが、今でも年間にスクリーンで150-200本程度、ヴィデオで50-100本程度の映画を見ています(学生時代はこの2-3倍は見ていました)。映画学の授業は、映画作品の無味乾燥な解剖などではなく、その生き生きとした魅力をより一層味わうための助けとなるはずだと念じつつ授業をしています。






