成城大学

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コミュニケーション論的社会研究ゼミナール

コミュニケーション論的社会研究ゼミナール

研究テーマ

 社会をつくっているのはひとりひとりの人間の「いまここ」です。その営為をコミュニケーションととらえて,インタヴューやフィールド調査というコミュニケーションを活用して研究していきます。
 マスコミュニケーション学科では,3年次のマスコミ演習のメンバーがほぼ全員同じ教員担当の4年次ゼミナール生となります。本ゼミナールは,4年次はゼミ生の卒業論文研究の報告と検討が中心となります。3年次の演習の内容をまず紹介します。文献を読んで,インタヴュー法を中心とするフィールド調査のやり方を学びます。夏休みには各自の関心に基づいて調査を行います。集めた質的データを分析し,論文にまとめることもやります。年度当初には,鎌田慧の『自動車絶望工場』を読み,映画『羅生門』を視聴,検討します。
 インタヴューやフィールド調査そのものがコミュニケーションであるということを強く意識しつつ社会現象に迫ります。インタヴュー法でアプローチできない現象・トピックはほぼないと言えるほどゼミ生の卒業論文テーマは多彩です。近年は,ゼミ担当教員が薬物依存からの回復を研究テーマとしている関係もあって,依存やセルフヘルプグループについての研究もあります。将来の夢(「アスピレーション」といいます)だったり,親子関係だったり,さまざまなテーマの研究があります。のど自慢で鐘が鳴った瞬間の反応を調べたというユニークなものもあります。

ゼミの特徴と流れ

 マスコミュニケーション学科の卒業論文は,実際に調査をして集めたデータをもとに書き上げるものです。まず,問題関心を深めるために文献を読んでそのまとめを発表します。つぎに,具体的な調査計画を立てます。インタヴュー調査をする場合には,どのような質問をするのかといったことを考えます。集めた質的データの分析は,録音データの文字起こしから始まります。分析と解釈をもとに論文を組み立てていく,このプロセスは努力と時間を要するものですが,納得のいくものに仕上がったときの満足感は大きなものです。

ゼミのモットー

 「卒論研究では,ゼミ生ひとりひとりが主人公」。これがゼミのモットーです。4年間の大学生活の総決算である卒業論文研究は,1年間という時間をかけた孤独なアドヴェンチャーです。本ゼミは,これをみんなが支え合う「学びのコミュニティ」です。授業時間中のアドバイスやサポートばかりでなく,ゼミ合宿や懇親会などを通じてフェローシップをはぐくんでいきます。


  • 年度のはじめにゼミと演習合同の懇親会をしています。演習生が小論文研究についてのアドバイスを先輩から得る良い機会となっています。


  • 夏休み終盤にゼミ・演習合同合宿をしています。伊勢原にある合宿所に行くことが多いです。夏休みに実施した卒業論文研究2期調査を踏まえた卒業論文発表会が合宿のメインイヴェントです。江戸時代の大山詣りで有名な大山登山もします。写真は2018年のものです。


  • 10月はじめには卒業論文初稿を完成させます。その検討をもとに卒論二稿を構想します。10月中旬には二稿の構想を中心とした卒業論文発表会を行います。全員が少なくとも三稿まで作ります。

2021年度ゼミ生の声

学生01
 他のゼミナールよりも課題が多かったので、大変に感じることも度々ありました。しかし、すべての課題が論文を書く上で活かされているなと実感しました。一見怖そうに見える南先生ですが、優しくて学生思いで、質問などにも真摯に向き合ってくださります。
 マスコミ学科らしい授業を受けてみたい方にはぜひ履修していただきたいです。

学生02
 テーマは面白く、アプローチは学問的に、そういうゼミだと思います。課題が多く大変そうで、厳しそうな先生のゼミだと思われる方もいるかもしれませんが、最終的にはそれで良かったなと感じると思います。個人宛てに細かく書籍や番組を紹介して下さったりなど、学生一人一人に真摯に向き合ってくれる先生なので、たくさん頼ってよいと思います。もちろん自主性が一番大切ですが! 後輩との交流もある方だと思うので、楽しいゼミになると思います。