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  • 2017.03.30

    経済学部神田ゼミ、今年も続々と産学協同研究の発表会

成城大学経済学部経営学科神田ゼミと企業との産学協同研究3件の最終発表会が2月~3月にかけて各企業(または外部会場)において開催されました。
いずれも神田ゼミ3年生(または4年生、大学院生)が2016年6月から2017年1月(または2月)までの8~9ヵ月、ほぼ月2回のペースで企業の企画・開発担当の方々と綿密なミーティングを行い、活発なディスカッションと膨大なデータ解析を重ねて優れた商品を抽出し、最終提案にまで至りました。いずれも極めて実践的かつ科学的な産学連携の研究プロジェクトです。
発表順に紹介します(未発売商品の提案ですので、商品内容についてはごく概略といたします)。

1.株式会社 ボルケイノ(2月8日)

 株式会社 ボルケイノは東京都小金井市に本社を置くベンチャー企業で、健康食品やユニークなアクセサリー・雑貨等の広範囲な商品を製造販売し、躍進中の企業です。
 今般、肉・魚・野菜等の食品を酵素分解・低分子化する特殊技術により極微粒子の「ピューレ」にして販売することを計画、神田ゼミに対してその内容・パッケージ・商品名の企画の依頼がありました。例えば、果物や野菜は捨てている皮の部分に最も栄養価があり、丸ごと食べるのが良いと言われています。魚も皮や骨を捨てていますが、同社の技術でピューレにすれば、これらをすべて、飲んだり、何かに混ぜたりして食べることが可能になります。食生活の革命となる可能性が高いです。
 昨年6月から始まったプロジェクトでは、神田ゼミ3年生6名(男子3名、女子4名)と企業側2名(1名は社長の羽澤氏)が月に2回成城大学内でミーティングを行い、約800件もの仮説案を創出し、インタビュー調査で消費者の意見を聞き、更にWebアンケート調査で約1万名の予備調査で健康意識の高い方々500名を抽出し、精密な分析を重ねました。最終的には「出汁」「野菜」「ダイエット」の3つに絞った商品提案(パッケージ、商品名も含めた)を行い、大変に喜んでいただきました。今後、本格的な商品化に向けて取り組むとのことですので、期待がふくらみます。なお、同社とは2017年度も引き続き産学協同研究を
実施し、更に広範囲の商品企画課題に挑戦します。

2.株式会社 NBCメッシュテック(2月28日)

株式会社 NBCメッシュテックは東京都日野市に本社を置く日清製粉系列の会社で、世界最先端の技術でスクリーン印刷用資材、産業用資材、化成品などの製造販売を行っています。昨年度から、同社が特許を持つ優れた抗ウィルス・抗菌技術Cufitec(キュフィテック)® 
を活用して新商品を開発するプロジェクトを実施し、本年度は商品化へのコンセプト提案を行いました。神田ゼミ生6名(大学院生1名、3年生5名)と同社員3名がチームを組み、使いやすく効力の高い抗ウィルス・抗菌加工を施した新商品のパッケージ(98案)、商品名(68案)、販売方法を具体的に考案しました。Webアンケート調査で約1万名の予備調査から清潔意識の高い方々600名を抽出し、プロジェクト内で評価の高かったパッケージ、商品名に対して反響を確認しました。反響の多かった両者を組み合わせ、最高に購入意欲が高まる商品を構成しました。また、販売チャンネルなどの考察も含め、新たな側面からの提案を行うことができました。

3.東宝株式会社(3月1日)

東宝株式会社は良く知られた映画・演劇界のトップ企業です。昨年は「シン・ゴジラ」「君の名は。」などの大ヒット映画を続けて発表し、めざましい業績を挙げています。
 本年度は、同社で活躍する神田ゼミOB、小泉泰佐氏(2000年3月卒)と共に産学協同研究を行うこととなり、
① 映画グッズ(ゴジラグッズ、映画グッズ)
② 映画アプリ(東宝の映画館・TOHOシネマズ向け)
の2テーマを実施し、映画ファンの増大とTOHOシネマズへの集客を目標にしました。
①は3年生女子5名のチームが担当し、ゴジラグッズ247件、映画グッズ177件、計424件の大量のアイデアからチーム内での検討、インタビュー調査、更にはWebアンケート調査で約1万名での予備調査で映画への好みを持つ方々400名を抽出し、精密な分析を重ねて、6件(ゴジラグッズ4件、映画グッズ2件)に絞った商品提案を行いました。
②は3年生4名(男子2名、女子2名)のチームが担当し、①と同様の方法でアプリ機能のアイデア221件から4件にまで絞り込み、これらを一体化した新しいアプリを流麗な映像でプレゼンテーションし、東宝の方々を仰天させました。
①②共、大いに期待の持てる商品・サービスですので、今後実現に向けて社内で努力していただくことになります。


  • 前列右から2番目が東宝・小泉氏