成城大学

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  • 2015.09.08

    経営学合同ゼミナール合宿 境ゼミナールは3冠を達成

 毎年夏期に10以上の大学ゼミナールの共同開催により、経営学分野を中心に研究発表を競う「経営学合同ゼミナール合宿」(経営学合同ゼミ)が、今年は大分大学が幹事校となって8/31~9/2、開催されました。大会は、教員&学生(学部生、大学院生)が大学の枠を超えて学び、相互に交流を図るために始まり、幹事校が決める共通テーマでプレゼンテーション力を競い、お互いの意識を高めあうことができます。
 1990年に開始されたこのプロジェクトでは、最近10年間では京都大学をはじめ、20以上の大学ゼミナールが参加してきました。今年の参加校は、大分大学、滋賀大学、甲南大学、鳥取環境大学、法政大学、中央大学、成城大学、北海学園大学、相愛大学です。

経営学合同ゼミナール合宿

 今年の共通テーマは「ソーシャルイノベーション」。ソーシャルイノベーションとは、社会が抱えている様々な問題(環境、労働、人口、医療、資源など)に対し、企業が市場を利用し問題を解決するための新しい考え方や仕組みのことです。本来、利益を追求する企業が社会問題を解決する支援をするべきなのかという議論が展開されていますが、これからの企業のあり方を考えていくうえで重要なキーワードとなります。企業が行うソーシャルイノベーションを研究し、新たなアイデアを検討・提案しようとするものです。

 今回、境ゼミナールでは、ソーシャルイノベーションを「潜在ニーズを見つけ、それを満たすことで人々の意識・行動を変えて社会問題を解決すること」と捉えました。話し合いの結果、近年問題視されている日本人の野菜の摂取量不足および農業従事者の高齢化・後継者不足に伴う農業に関する問題に注目することになりました。学生たちは新たな手段でこれを解決します。その実現のために大学生に向けた新しいカードシステム、「VEGECA /べジカ~ ヘルシーライフを実現する新たなシステム~」を提案しました。

 「ベジカ」とは野菜のみ購入できる学生証と連携したクレジットカードであり、購入できるのは農林水産省指定の野菜49品目。スーパーやコンビニなどクレジットカードが使用できる店舗ならどこでも使用可能なカードです。ベジカを利用して野菜の摂取量を増加させ、ヘルシーライフを実現させます。さらに、ベジカを利用した新しいシステム“1 vege for 10 seeds”によって、小学生などの子供たちの野菜嫌いを解消し、将来的な農業従事者を増加させることで日本の発展に貢献するというイメージです。

 審査の結果、境ゼミナールは教授賞(教員評価)、優秀賞(学生評価)、ざびえる賞(アイデア&デザイン評価)の3部門で全て受賞し、3冠を達成しました。検討すべき課題もありましたが、学生たちが自らの力で事業計画案をプレゼンテーションし、講評をいただけたことは貴重な経験となります。境ゼミナールは経営学合同ゼミには2008年から8回目の参加となり、一昨年から2年連続で教授賞を獲得してきました。このプロジェクトを通して、今後とも、教育、研究、就活に精進していきたいと思います。