打越 綾子教授 「専門演習」

— 徹底した個別指導から生まれる学生の積極的な授業参加 —

打越 綾子教授 「専門演習」

教員基本情報

氏 名:打越 綾子(うちこし あやこ)

所 属:法学部 法律学科

職 名:教授

専門分野:行政学・地方自治論

授業概要

対象者:法学部3~4年生

授業形態:ゼミナール

実施学期:2017年度通年

履修者数:17 名

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授業内容と取材当日の授業状況について

 授業の主な目的は、生産から消費までのフードチェーンに関わる国レベルの政策や自治体の取り組み、多様な社会団体や企業の位置付けについて、政治・経済・社会の多様な側面から冷静に議論できるようになることである。さらに、年2回行われるゼミナール合宿の大規模なフィールドワークでは、実際の地域活動等に参加し、現場視察や意見交換、学生主催の行事開催などを通じて、地域の協働活動に貢献する取り組みも行っている。毎回の授業では、学生1人あたり年間2~3回の発表を担当するが、そのために個別指導を行い、課題資料の熟読に加え、綿密なレジュメとシナリオを作成させ、本格的なプレゼンテーションを課している。発表者以外の学生には、毎回の質疑応答に参加できるよう、課題資料に対する感想の提出を義務付けている。

ゼミの流れ

①出席確認・ルール説明〈20分〉:教員から「勝負に拘るのではなく、自分の物差しで味わう(判断する)こと」とのアドバイス。

②食材についての発表・質疑応答〈25分〉

③休憩〈15分〉

④加工品についての発表・質疑応答〈25分〉

⑤結果発表・講評(振り返り)〈35分〉:次回以降の通常ゼミナールへの誘導を行う。今回のプレゼンテーション大会がゼミナールのテーマに沿って位置づけられていることを再確認して終了した。

取材当日(2017年10月10日)の授業は、以下の流れで進められた。

 後期授業開始の助走プログラムとして位置付けられた回であり、通常のゼミナールではなく、プレゼンテーション大会が行われた。3班に分かれて、自分たちが選んだ地域の食材・加工品をアピールする。発表後、用意された採点シートに基づき、各自、3つの観点(美味しさ、地域との関わり・歴史、全国展開への共感)で得点(10点満点)を記入し評価する。学生たちは3年生が発表者、4年生が指導的立場となることで相互に成長していることが感じられた。また、いずれの班もエビデンスに基づく徹底した調査の上に練られたストーリー、統一感のある整然としたレジュメ、完璧なシナリオが準備され、学生全員が集中して発表内容を「吟味」している様子が印象的だった。

教員インタビュー(Q&A)

Q. 「学生を本気にさせる」工夫を教えてください。

A. 一にも二にも「個別指導」です。私が発表で求めているレジュメとプレゼンテーションは、学会発表が出来るレベルです。1回の発表に際して、学生には当日の3週間前までに課題資料を読み込んでもらいますが、私自身も資料を深く読み、学生が簡単に調べられる部分と、背景知識が必要となる部分とに区分けしてから指導に当たります。2週間前に課題資料に対する理解度の確認とレジュメ作成の指導を行います。ここでは学生が資料の一言一句を理解しているか徹底的に行います。そして、1週間前に模擬発表を行ってもらいます。基礎を重視しているので、アドリブは禁止です。レジュメにはシナリオを書き込ませ、時間配分も徹底して行います。学生は、1回40分程度の発表に当たって、A4で最低10ページのレジュメを作成することになります。このように、1人の学生に対して2~3時間の個別指導を行っています。また、4年生に継続して履修する学生がいるため、ゼミナールのテーマは毎年変え、題材選びには時間をかけて綿密に準備しています。テーマ決定後、前々年度の3月くらいから資料探しを始めています。なお、プレゼンテーション大会などのグループワークでは、事前に作業分担を細かく指示し、フリーライダーを出さない工夫をしています。
 学生には達成感を感じて欲しいので、私が求めているレベルに達していなければ全力で叱るし、達していれば全力で褒めています。

学生インタビュー(Q&A)

Q. この授業を継続して履修した理由を教えてください。

A. 3年生に先生のゼミナールを履修して地域活性化の政策が面白いと感じ、引き続き4年生でも学びを深めたいと思ったからです。卒業後は海外の大学院へ進学し、地方自治に関する研究をしたいと思っています。


A. もともと地域活性化について興味があったのですが、4年生のゼミナールで取り扱うテーマが変わり、新たな切り口で地域活性化を学べる良い機会と思ったからです。履修をするか本当に悩みましたが、ゼミナールを通じて自分自身がもっと成長できると思い、継続して履修することを決めました。

Q.この授業の良いところは何だと思いますか?また、自身が成長した点は?

A. 勉強していて損をしないところです。ゼミナール全体に手を抜かない(抜けない)雰囲気があり、周りも頑張っているから自分も頑張ろうという気持ちになります。ゼミナールを通じて、人の話(意見)を良く聞けるようになったと思います。


A. 自分の強みだけでなく、弱みも見つけられるところだと思います。私は自分の意見を人前で話すことが得意ではなかったのですが、しっかり意見を言えるようになりました。

Q. 記憶に残った授業内容はありますか?

A. 年2回のゼミナール合宿です。藪刈り体験や幅広い年齢層の地域の方々との交流など、普段の授業では絶対に体験できないことがたくさん経験できました。また、自分たちのように卒業後の進路の選択肢が広がる機会にも繋がっています。ただ、自分の発表が合宿と重なるととてもハードでした。

Q. 授業でのプレゼンテーションやグループ発表などで後輩にはどのようなアドバイスをしていますか?

A. 資料をしっかり読み込むことです。大事だと思うところには線を引き、そこから論点を絞っていくことをアドバイスしています。


A. レジュメの作り方についてです。先生から徹底的に指導いただいたので、良いレジュメと悪いレジュメの違いが分かるようになりました。また、後輩と話をする時はなるべく同じ視線でフランクに話せるような雰囲気作りを心掛けています。

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